概要
ここまでのあらすじ
以前よりブログを運営する際には、己の覚えきれない知識をまとめて、いつでも引き出せる外部記憶にしようと考えていました。
特に株式に関しては覚えるべきことが多く、やけどをしないように注意深く自分の言葉でまとめなおしていこうと思っていたのです。
しかし、世を忍ぶ仮の仕事が猛烈に忙しく、それをせぬまま日が経ってしまいました。
なんとなくソフトバンクグループ(9984)の株を買ったまま……。
さあ、私、吉野川楠葉はどこで買って、どこで死んだのでしょうか。
こうしたきっかけでテクニカル分析という手法をしっかり学び直そうと考えました。
誰でも等しく手に入れられる情報で、技術によって儲けることができないかと考えたのです。
当サイトの投資カテゴリでは当面、日本株式をテーマに投資技術の解説と実践をお伝えしていきます。
本記事は自分のための動画であり、動画を作るための素材でもありますが、皆さんのお役にも立てれば幸いです。
それでは夏枯れ相場の終わりに本記事を読んでくださっているあなたに格言を一つ。
山高ければ谷深し
山高ければ谷深し|証券用語解説集|野村證券 (nomura.co.jp)
学びのふりかえり
以下の3つの記事と、それを実践した動画を投稿しています。
本記事のみでも単独でお役に立つと思いますが、あわせてお読みいただくとストーリーラインが際立つかと思います。
- 【投資】チャートの見方 ローソク足(日足)とは | それにつけても金の欲しさよ (sorenitsuketemo.com)
- 【投資】チャートの見方 ゴールデンクロスとは | それにつけても金の欲しさよ (sorenitsuketemo.com)
- 【投資】買い時・売り時を知る グランビルの法則 | それにつけても金の欲しさよ (sorenitsuketemo.com)
用語解説
おさらい:グランビルの法則
前回記事ではグランビルの法則について紹介しました。
グランビルの法則とは、「長期移動平均線と日々の株価の位置から8つの売買のタイミングを判断する理論」です。
もともとはこの長期移動平均線には200日線を使うものとされてきたようです。
これについて今回の記事では、75日線でも25日線でも同じように使えるのでは、という発想を基に解説していきます。
エリオット波動とは
先日、たまたまエリオット波動について耳にする機会がありました。
すっかり存在を忘れてしまっていたので検索して出てきたのが以下のような図。
これってグランビルの法則と形が似てない?と思ったのが、本記事を書こうと思ったきっかけです。
エリオット波動(えりおっとはどう)
エリオット波動|証券用語解説集|野村證券 (nomura.co.jp)
チャート理論の一つで、米国の経済学者R.N.エリオットが確立した。相場は5つの上昇波と3つの下降波があり、上昇局面では上昇波と調整波を繰り返しながらジワジワと上げて行くことが多く、一方下降局面では、1つの反発波を間に2つの下降波によって下落していくというもの。
平たく言えば、相場はN型の波をもって動き、3回の上昇と2回の下降を繰り返す……といったところでしょうか。
1回目上がって調整というサイクルを3回繰り返し、1回目下がって戻り、2回目下がって戻るという山が相場のイメージなのだそうです。
この理論の面白いのは、山のイメージはどの期間を切り取っても再現されるというところです。
それはたとえば、5日線で見たエリオット波動の一つの山が、25日線や75日線で見れば第1波~第2波にあたるというもの。
いわゆるフラクタル構造というやつですね。
スポンサーリンクこのことから素人目に以下のように考えたのです。
- グランビルの法則の概念図とエリオット波動はとても良く似ている
- つまり、エリオット波動が個別銘柄の株価に現れるのでは?
- ならば、グランビルの法則の概念図のとおり売り買いするだけでいいのでは?
しかし、調べていくうちに、この理論を覚えなかった理由にぶちあたりました。
この理論は市場平均の推移を想定しており、個別銘柄では当てはまりません。
エリオット波動理論 | 金融・証券用語解説集 | 大和証券 (daiwa.jp)
そうですが、危ないところでした……。
ルールと特性
いやいや、それでは話が終わってしまいます。
なんのためにエリオット波動を持ち出したかというと、これが投資家の心理を根拠とした理論であるからです。
グランビルの法則に関する記事でも買い時の一つとして紹介したように、株は上がりすぎれば下落リスクが高まります。
その逆も然り。そして実際に株価が戻ることを調整と呼びます。
この調整が発生する原因は「移動平均線から株価が離れすぎると、一度元に戻るだろう」という投資家心理に根差しています。
よってエリオット波動の言わんとするのは、市場平均のように大人数の取引結果が反映されるものには、集団心理により以下のルールが見えやすいということだろうと考えます。
このようにルー・ルカ……。
ん、なんだこの変換。
このようにルール化されるのは、エリオット波動にフィボナッチ比率が関わっているためです。
フィボナッチ比率、ならびにフィボナッチ数を正確に説明するほど私は数学に長けていませんが。
ジョジョ第7部を読んでいただければ、おおよそおわかりになるでしょう。
そうです。黄金長方形のくだりです。
フィボナッチ比率であらわされるものは、人間の心理、もっといえば生物の心理に根差しています。
- 個別銘柄にエリオット波動のそのまま使えないが、その騰落にはフィボナッチ比率が使えるではないか。
- 個別銘柄にフィボナッチ比率が使えるならば、グランビルの法則の買い時・売り時が数値化できるのではないか。
- その騰落の推定はフラクタル構造により200日線のみならず、100日、75日、25日にも適用できるのではないか。
これが私の推論です。
で、私のような素人が考えることは必ず先達がいるものです。
このような考えをテクニカル分析としてツール化したものを、フィボナッチ・リトレースメントと呼ぶそうです。
フィボナッチ・リトレースメントの活用
スポンサーリンク例として、上記は不二家(2211)の過去の日足にお絵描きしたものです。
エリオット波動の概念図そのままの値動きは、個別銘柄には反映されにくいとされていますが、ここでは綺麗に上昇5波、下降3波っぽくあらわれていますね。
しかし、概念図に近い形となったのはたまたまでしょうし、その途中では気づけないかもしれません。注目すべきは、左側のフィボナッチ・リトレースメントを見ると、値動きがおおよそラインを意識した形になっていることです。
東証一部の銘柄です。当然取引量も多い。
つまりこれは集団心理とフィボナッチ・リトレースメントが大体合致している例となります。
その上で、右側の調整波(A波~B波)にあたるところにも、フィボナッチ・リトレースメントを引いてみました。
これまたライン近くで調整が入って折り返していますね。
(A)で買った時点で、(B)の折り返しは想定できるということです。
(5)から(A)までフィボナッチ・リトレースメントを引けば、そのラインのどこかに(B)が来るだろうと考えておけば、買った時点で売り時を決めることができます。
これってリスクヘッジに使えると思いませんか?
実例
以上が今回まで2回に分けてお伝えしたかったことです。
- グランビルの法則を頭に入れて売買すべし
- グランビルの法則は、エリオット波動のフラクタル構造を考えれば、25日線でも75日線でも使える
- 売り時はフィボナッチ・リトレースメントであらかじめ想定できる
ということで、実例を一つ出して今回は終わりたいと思います。
こちらは8/27時点のキリンホールディングス(2503)の値動きです。
サポートラインに跳ね返されて価格が戻ってきました。
もう少しもみ合ってくれれば、グランビルの法則における買いのシグナル①となりそうです。
これを買うタイミングが来たとして、売り時は75日線を越えられるかどうかと考える0.5のあたり、または75日線を越えていったん調整が入りそうな0.618のあたりではと想定ができます。
(もちろんそれを越えてぐんぐん伸びる可能性もありますが)
この記事を基に動画ができる頃には答え合わせも済すんでそうですので、もう少ししたら買いを入れてみようかなと思います。
出典
参考文献
画像素材(使用ツール)
おわりに
近く、この情報をまとめて投資に関する動画を投稿する予定です。
きっと役立つ内容になるかと思いますので、以下チャンネルをぜひチェックしてください。
そしてよければ高評価とチャンネル登録をよろしくお願いしますm(_ _)m
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